感じるタロット7戦車
戦車というのだが、あまり闘争的な感じがしない。
むしろ御者の勝ち誇ったような感じがする。
戦争に行くための戦車ではなく、凱旋用の戦車なのだろう。
石のような灰色の戦車は黄色い車輪で青い星柄の天蓋があり、冷静な感じがする。
戦車の前の黒と白のスフィンクスはのんびり座っていて、動きだす気配がない。
黒白のスフィンクスはメスのようだ。このスフィンクスが馬の代わりに戦車を
引っ張るのだろう。
遠くに赤い屋根の城がある。
この城のある町はかなり栄えているようだ。緑の木々もみえ、風景は美しい。
そして、女司祭の湖の水が川となって流れている。
御者の鎧の肩の三日月には眠っている顔と目覚めた顔がある。
黄色のベルトは星座の模様がほどこされている。
青い棒は高く掲げているのではなく、自然に手にしている。そこには力みはない。
戦車の前の黄色い円に青い羽根と赤い駒のようなデザイン。
御者は手綱をもっていない・・・。
彼には手綱がなくても意志力で戦車を動かせるようなパワーがあるが、石像のように動きがなく硬直。
彼の勝ち誇った顔は成功をおさめたからなのだろう。だが、女帝のようなゆったりとした安らぎは感じられない。
成功者、勝者と世間がみなす、ある意味で型にはまった勝利者なのかもしれない・・・。彼の心のなかに葛藤はないのだろうか・・・・
肩の青い顔が彼の隠れた仮面のようにとらえられる・・・。
フジコ